F-4型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/09 07:56 UTC 版)
「メッサーシュミット Bf110」の記事における「F-4型」の解説
1942年夏より納入されはじめたF-4型は夜間戦闘機型であり、両主翼の300リットル増槽装備架が標準装備となったほか、垂直尾翼の増積がみられる。この機体は機首下面の武装が、文献によって少々異なる。 機首下面の20mm機関砲は野原&田中によれば従来MG/FFであったが、より高性能のMG151に換装されている。『週刊エアクラフト』No.183では、機首下面の20mm MG/FFをMK108に換装可能としており、MG151への換装は後述するF-4aで行われている。野崎 (1993) では、換装はF-4aで行われたとしている。MG151に換装された型では、その弾数は左舷300発、右舷350発と大量に搭載されている。 更に渡辺 (1980/2002)では、野崎 (1993) および胴体下面に30mm機関砲2門を追加とされており、『週刊エアクラフト』No.196では30mm MK108機関砲搭載棚が取り付けられたとされている。野原 (2009) では特に言及されていない。 機首上面の7.92mm機関砲4門は30mm MK108機関砲2門に変更することが可能であった。シュレーゲ・ムジークも装備可能で、これはF-4/U1またはF-4V1と呼ばれる。田中ら (2006)によれば、シュレーゲ・ムジークを装備したのは1943年夏からである。 後期1942年夏にはFuG202レーダーを装備したが、例外的なものである。これはBf110 F-4aと呼ばれ、1943年を通して生産されたと言う。 重量はF-2型の7200kgから9300kgと大幅に増加し、また空気抵抗の増加もあり、最大速度は高度5600mで510km/hまたは500km/hに低下した。またこの速度低下には、Bf110を夜間戦闘機仕様とするための排気火炎減衰装置によるエンジンの性能低下も一因であるとする説もある。この装置はエンジンの耐用時間も減少させ20時間くらいで弁は故障し、焼き付きや火災は日常茶飯事と言った始末で、乗員の独断で撤去されることもあったという。
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