DNAの最初の単離
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 03:09 UTC 版)
「分子生物学の歴史」の記事における「DNAの最初の単離」の解説
19世紀に作業していた生化学者たちは、まず細胞核からDNAとRNA (の混合物) を単離した。彼らは単離された「核酸」が多量体であることを比較的すぐに認識したが、ヌクレオチドが2つのタイプ (リボースとデオキシリボース) を含むことが理解されたのは後になってからであった。この後の発見によって、DNAがRNAとは異なる物質として同定され、その名称がつけられた。 フリードリッヒ・ミーシェルは、1869年に彼が「ヌクレイン」(nuclein) と呼ぶ物質を発見した。しばらく後に、彼は現在ではDNAとして知られている物質の純粋な試料をサケの精子から単離し、1889年に彼の弟子であるリヒャルト・アルトマン(英語版)はそれを「核酸」(nucleic acid) と名付けた。この物質は染色体にのみ存在することが判明した。 1919年にロックフェラー研究所のフィーバス・レヴィーンは「核酸」の構成要素 (4種類の塩基、糖、リン酸の鎖) を同定し、それらがリン酸-糖-塩基の順に結合していることを示した。彼はこれらの単位をヌクレオチドと呼び、分子はヌクレオチドの単位が連結された「ひも」から構成され、リン酸基が各単位を連結する「主鎖」(backbone) であることを示唆した。しかしレヴィーンは、鎖は短く、一定の固定された順序で反復していると考えた。トルビョルン・カスペルソン(英語版)と Einar Hammersten はDNAが多量体であることを示した。
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