フォカスの記念柱
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/18 22:25 UTC 版)
フォカスの記念柱 (伊: La Colonna di Foca、英: The Column of Phocas) は、西暦601年8月1日、東ローマ帝国皇帝フォカスを称えて、ローマ中心部、フォロ・ロマーノのロストラ(演説台)の前に建立され、フォカスに献納または再献納された石柱(コロンナ)である。この記念柱は、古代にあって、フォロ・ロマーノに加えられた最後の建造物である。
白大理石でつくられた立方体の台石の上に、縦溝の彫られたコリント式の円柱が、13.6メートルの高さでそびえ立っている。石柱は2世紀ごろに製作されたものの転用と考えられる。
煉瓦でできた四角形の基礎は、以前は地面の下に埋もれて見えていなかったものである。19世紀に至って、アウグストゥス帝が最初に敷設した舗装路面まで、蓄積した土砂などがフォロ・ロマーノから除去された結果、本来の姿が現れた。
歴史
この記念柱が建てられた正確な時期はわかっていない。
皇帝フォカスはパンテオンを教皇ボニファティウス4世に寄進した。 そして教皇はこれを聖母マリアとすべての殉教者に再寄進し、「聖マリアと殉教聖人の教会」(Santa Maria ad Martyres)を献堂した。
柱頭の上には金箔で輝くフォカスの立像が置かれていた。 これは東ローマ帝国のラヴェンナ総督、スマグラドゥスが置いたものだったが、そこに立っていたのはわずかの期間だったと思われる。
西暦610年10月。帝位の簒奪者であったフォカスは暴虐な行いを繰り返したために反乱にあい、カルタゴ総督の息子ヘラクレイオスによって玉座を追われた。首を刎ねられたあと、かれの身体は切り刻まれ、コンスタンティノポリスの市中を引き回された。 かれをかたどった像も、いたるところで引き倒された。
柱頭を飾る輝く立像は、時おりそうであるとされているように、教皇の謝意の表明というよりもむしろ、ランゴバルド人の圧力により急速に衰えていく、当時のローマの帝国の統治権の象徴であり、また追放の身から呼び戻され、ラヴェンナでの彼の地位を取り戻すという恩恵を受けた、スマグラドゥスによる個人的な感謝の表明であった。
この円柱は本来、ディオクレティアヌス帝に献呈された像を支えるためのものだったが、以前あった銘は削り取られた。
フォカスの記念柱は遺跡の間の独立した位置にあり、その孤立した姿のためフォロ・ロマーノの名跡とされ、よく景観画や版画の題材とされる。 18世紀中ごろ、ヴァージとピラネージがこの記念柱の版画や銅版画を制作したころには、侵食のため地表は上昇し、白い台石は完全に埋まっていた。
関連項目
参考文献
- René Seindal, 「フォカスの記念柱」(英語)
- 「フォカスの記念柱」(『ローマ百科事典 Encyclopaedia Romana 』)(英語)
- Christian Hülsen, 1906年. 『フォロ・ロマーノ:歴史とモニュメント』 「フォカスの記念柱」(英語)
- En:Column of Phocas 22:22, 22 May 2006より翻訳
- contributors: Wetman, FeanorStar7, Taichi, Cmlau, Dacxjo et al.
「Column of Phocas」の例文・使い方・用例・文例
- Microsoftがβ版をランチするのは「NetShow streaming server」で動画や音声をオンデマンドで提供する。
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 an admiral of the fleet 海軍元帥.
- 篏入的 r 音 《英音の India office /ndiərfɪs/の /r/の音》.
- =《口語》 These kind of stamps are rare. この種の[こういう]切手は珍しい.
- (英国の)運輸省. the Ministry of Education(, Science and Culture) (日本の)文部省.
- は of の誤植です.
- を off と誤植する.
- あいまい母音 《about, sofa などの /ə/》.
- 副詞的小詞 《on, in, out, over, off など》.
- 迂言的属格 《語尾変化によらず前置詞によって示す属格; たとえば Caesar's の代わりの of Caesar など》.
- çon of garlic [humor]. それにはガーリック[ユーモア]がちょっぴり必要だ.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the Speaker of the House of Commons 下院議長.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the Committee of Ways and Means 歳入委員会.
- 初めて読んだ英文小説は“The Vicar of Wakefield”
- (違法罪―a sin of commission―に対する)怠惰罪
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- 『sunshine-roof』は『sunroof(サンルーフ)』に対する英国の用語である
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