CSMA/CA
読み方:シーエスエムエーシーエー
CSMA/CAとは、無線LANで採用されている媒体アクセス制御方式で、同一のチャネルに複数のユーザーがアクセスする際の競合を回避する方式である。IEEE 802.11で採用されている。
無線LANは送信信号が微弱であるため、同じチャネルを流れる信号の衝突(コリジョン)が発生しても検出することができない。CSMA/CAは、そのような衝突が起こらないように送信状況を常に監視している方式である。各端末は通信路が一定時間以上継続して空いていることを確認し、その後にデータを送信する仕組みをとっている。
データが正しく受信されれば、受信側からACK(Acknowledge)と呼ばれる信号が返ってくる。ACK信号が返ってきた際にデータの授受が成立したと判定される。ACK信号が返ってこなかった場合には、コリジョンが発生したと判断され、データを再び送信する。
なお、CSMA/CAは基本的に無線LANで用いられる方式であるが、有線でも採用される場合がある。AppleのMacOSに標準搭載されている独自のネットワーク方式「AppleTalk」が、CSMA/CA方式を採用している。
CSMA/CA
(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/07 02:06 UTC 版)
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CSMA/CAは Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance(搬送波感知多重アクセス/衝突回避方式) の略称で、無線LANの通信規格であるIEEE 802.11において、データリンク層の通信プロトコルとして使われている。
実際の手順
- 搬送波感知(Carrier Sense)
- 通信を開始する前に、一度受信を試みることで現在通信をしているホストが他にあるかどうか確認する。
- 多重アクセス(Multiple Access)
- 複数のクライアントは同じ回線を共用し、他者が通信をしていなければ自分の通信を開始する。
- 衝突回避(Collision Avoidance)
- 搬送波感知の段階で通信中のホストが存在した場合、通信終了と同時に送信を試みると衝突する可能性が高い。そのため、他のホストの送信終了を検知した場合は自分が送信を開始する前にランダムな長さの待ち時間をとる。なお、永久に送信できない事態を防ぐため、この待ち時間は徐々に短くされてゆく。
CSMA/CDとの最大の違いは、CSMA/CDにおいては送信中に衝突を検出し、もし検出したら即座に通信を中止し待ち時間を挿入するのに対し、CSMA/CAは送信の前に待ち時間を毎回挿入する点である。 無線通信など信頼できる衝突検出の手段がない伝送路では、CSMA/CAが使用される。
問題点
A、B、C、の3台の端末において、A⇔BとA⇔Cが通信でき(A⇔B間とA⇔C間では搬送波検知できる距離にあり)、B⇔Cが通信できない(B⇔C間では搬送波検知できない距離)場合はBとCが同時にAに対して送信を試みてどちらも失敗する可能性がある。これを「隠れ端末」と呼ぶ。 IEEE 802.11においては、RTS/CTSを用いることで隠れ端末問題を解決している。
送信前に必ず待ち時間が入るため、オーバーヘッドが生じる。
関連項目
「Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance」の例文・使い方・用例・文例
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