CAN FD標準フレームフォーマット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/11 01:37 UTC 版)
「Controller Area Network」の記事における「CAN FD標準フレームフォーマット」の解説
CAN標準フレームとの違いは、r0ビットがFDFビットに変更され、その直後にres、BRS、ESIビットが追加されている。また、高ビットレート化やデータ長変更に伴う信頼性確保のため、CRCフィールドの直前にスタッフカウントが追加され、CRCの長さが変更されている。 CAN FD標準フレームフォーマットは以下の通りである。 フィールド名ビット長目的フレーム開始(SOF) 1 フレーム送信の開始を示す。 識別子(緑) 11 (一意な)識別子。 メッセージ優先度も表す。 リモート要求代替(RRS) 1 CANのRTRビットがRRSビットに置き換えられた。CAN FDではリモートフレームがないためドミナント(0)でなければならない。 識別子拡張ビット(IDE) 1 11ビットの識別子を持つ標準フレームフォーマットではドミナント(0)。 FDフォーマット識別ビット(FDF) 1 CAN FDのデータフレームではリセッシブ(1)。 予約ビット(res) 1 予約ビット。ドミナント(0)である必要がある。 ビットレートスイッチ(BRS) 1 データフィールドのビットレートが高速ならリセッシブ(1)、通常速度ならドミナント(0)。BRS=1の場合はESIからCRCデリミタまでが高ビットレートとなる。 エラー状態(ESI) 1 送信ノードのエラー状態。Error Passiveの場合はリセッシブ(1)、Error Activeの場合はドミナント(0)。 データ長コード(DLC) (黄) 4 データのバイト数(0–8/12/16/20/24/32/48/64バイト)。CANではDLCの値が8以上の場合は8バイトであったが、CAN FDの場合はDLCの値8~15に対して8/12/16/20/24/32/48/64バイトのデータ長が割り当てられた。 データフィールド(赤) 0–512 送信されるデータ(DLCフィールドによってバイト単位で指定された長さ)。 スタッフカウント 4 スタッフビットの数を8で割った余り(3ビット)とパリティビット(1ビット)の合計4ビット。 CRC 17/21 巡回冗長検査。CANでは15ビットであったが、CAN FDではデータ長が16バイト以下なら17ビット、16バイト超なら21ビットに強化された。 CRCデリミタ 1 リセッシブ(1)でなければならない。受信側は2ビットまでのCRCデリミタを許容する必要がある。 ACKスロット 1 送信機はリセッシブ(1)を送信する。2ビットまでのACKスロットを許容する必要がある。 ACKデリミタ 1 リセッシブ(1)でなければならない。 フレーム終了(EOF) 7 全てリセッシブ(1)でなければならない。
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