BMWザウバー・F1.08とは? わかりやすく解説

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BMWザウバー・F1.08

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/04/15 01:18 UTC 版)

BMWザウバー・F1.08
カテゴリー F1
コンストラクター BMWザウバー
デザイナー ウィリー・ランプ
(シャシー担当テクニカルディレクター)
マルクス・デュエスマン
(駆動系担当テクニカルディレクター)
先代 BMWザウバー・F1.07
後継 BMWザウバー・F1.09
主要諸元[1]
シャシー カーボンファイバー モノコック
サスペンション(前) アッパー、ロウワーウィッシュボーン, プッシュロッド インボード・スプリング/ダンパー
サスペンション(後) アッパー、ロウワーウィッシュボーン, プッシュロッド インボード・スプリング/ダンパー
全長 4,600 mm (181 in)
全幅 1,800 mm (71 in)
全高 1,000 mm (39 in)
トレッド 前:1,470 mm (58 in)
後:1,410 mm (56 in)
ホイールベース 3,130 mm (123 in)
エンジン BMW P86/8 2,400 cc (146 cu in) V8 (90度). NA, 19,000 RPM Limited ミッドエンジン, 縦置き
トランスミッション BMWザウバー製 7速 "Quick Shift Gearbox (QSG)". 縦置き, カーボンファイバークラッチ (AP)
重量 605 kg (1,334 lb) (ドライバーを含む)
燃料 ペトロナス
タイヤ ブリヂストン ポテンザ
O・Z ホイール
主要成績
チーム BMWザウバーF1チーム
ドライバー 3. ニック・ハイドフェルド
4. ロバート・クビサ
初戦 2008年オーストラリアグランプリ
出走
回数
優勝
回数
ポール
ポジション
ファステスト
ラップ
18 1 1 2
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BMWザウバー・F1.08BMWザウバー2008年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カーで、ウィリー・ランプが設計した。2008年の開幕戦から最終戦まで実戦投入された。

目次

F1.08

シルバーストンテストでのF1.08

F1.08は安定性のあったF1.07をベースとして通常進化させたものである。チームはスーパーコンピュータを装備する風洞施設を活用して、今までに見られないような様々なエアロパーツを投入した。

フロントノーズ上には、マクラーレンが考案したエンジンカウルのホーンウイングのようなパーツが装着された。これは後にレッドブル・RB4ホンダ・RA108などに模倣された。

フロントウィングは3層構造で、ノーズから吊り下げるステーが真ん中のプレートに接続しているのが特徴。サイドポンツーン周りはフィンやミニウィングが連なり、非常に複雑な構成となっている。

その他の変更点としては、4つのホイールにフェラーリのようなホイールカバーを装着している。

2008年シーズン

マレーシアGPのF1.08、ドライバーはロバート・クビサ
カナダGPで1-2フィニッシュを飾った2台のF1.08。

2007年シーズンはフェラーリ、マクラーレンに次ぐポジションを維持していたが、2008年シーズンも開幕から速さは衰えることがなかった。第2戦マレーシアGPニック・ハイドフェルドがチームにとって初ファステストラップを、第3戦バーレーンGPではロバート・クビサが初ポールポジションを獲得。第7戦カナダGPではクビサ・ハイドフェルドの順でチームにとっての初優勝を1-2フィニッシュで飾った。この時点でクビサはポイントリーダーとなった。

クビサは第17戦中国GPまでタイトル争いに加わっていたが、最終戦でフェラーリのキミ・ライコネンに抜かれ、ランキング4位で終えた。ハイドフェルドは終盤調子を取り戻したルノーフェルナンド・アロンソに抜かれ、ランキング6位だった。

クビサとハイドフェルドの2人あわせて11回もの表彰台を獲得し、最終的にコンストラクターズランキングは3位となった。前年はマクラーレンが失格処分となっての2位だったため、地位的にあまり変化はないが、獲得ポイントは30点以上増している。

スペック

シャーシ

  • シャーシ名 F1.08
  • 全長 4,600 mm
  • 全幅 1,800 mm
  • 全高 1,000 mm
  • ホイールベース 3,130mm
  • 前トレッド 1,470 mm
  • 後トレッド 1,410 mm
  • ブレーキキャリパー ブレンボ
  • ブレーキディスク・パッド ブレンボ・カーボンインダストリー
  • クラッチ AP
  • ダンパー ザックス
  • ホイール O・Z
  • タイヤ ブリヂストン
  • ギヤボックス 7速セミオートマチッククイックシフト
  • エレクトロニクス MES-マイクロソフト スタンダードECU
  • 重量 605kg

エンジン

  • エンジン名 BMWP86/8
  • 気筒数・角度 V型8気筒・90度
  • 排気量 2,400cc
  • バルブ 4バルブ/ニューマチック式
  • エンジンブロック アルミニウム
  • シリンダーヘッド アルミニウム
  • クランクシャフト 鋳鉄
  • ピストン アルミニウム
  • コンロッド チタニウム
  • スパークプラグ NGK
  • オイルシステム ドライサンプ
  • エンジン重量 95kg

記録

No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 ポイント ランキング
AUS
MAL
BHR
ESP
TUR
MON
CAN
FRA
GBR
GER
HUN
EUR
BEL
ITA
SIN
JPN
CHN
BRA
2008 3 ニック・ハイドフェルド 2 6 4 9 5 14 2 13 2 4 10 9 2 5 6 9 5 10 135 3rd
4 ロバート・クビサ Ret 2 3 4 4 2 1 5 Ret 7 8 3 6 3 11 2 6 11
  • ドライバーズランキング
    • ニック・ハイドフェルド 6位
    • ロバート・クビサ 4位

F1.08B

2009年シーズンに向けて、変更されるレギュレーションに対応させたマシンである。11月17日スペインカタロニア・サーキットで開催されたバルセロナ合同テストでデビューした。モノコックとサスペンションはF1.08のものを使用しているが、それ以外の部分はほとんど改修されている。F1.08からの変更点として、フロントウイングとリヤウイング、ディフューザーなどのエアロパーツがレギュレーションに合致するように変更されたほか、ノーズ先端が持ちあげられ、サイドポンツーンはまったく違う形になった。KERSも同時にテストされている。

脚注

  1. ^ Henry, Alan (ed.) (2008). AUTOCOURSE 2008-09. Crash Media Group. pp. 58-61. ISBN 978-1-905334-31-5. 




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