70年代以降の分析哲学の展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 20:04 UTC 版)
「言語哲学」の記事における「70年代以降の分析哲学の展開」の解説
その後の特記すべき展開は、指示論について長らく定説とされてきたラッセルの記述理論 (description theory of reference)、後期ウィトゲンシュタインの通俗的理解における記述束説 (cluster theory of regerence) を覆そうとしたソール・A・クリプキ(Soul A. Kripke:彼は様相論理の完成者としても著名である)による固定指示詞説 (rigid degignater theory) と指示の因果説 (causal theory of reference)(『名指しと必然性 ("Naming and Necessity")』)がある。 後者に近い言語の社会共働説を唱えまた内部実在論を提唱したヒラリー・パトナム (Hilary Putnam) や、同じくクリプキによる分析性 (analysity) と必然性(necessity)の区別の導入(というのも、論理実証主義の台頭以来、長らく必然性とは分析性に他ならないと考えられてきていた)、トーマス・クーン(Thomas Kuhn,『科学革命の構造 "The structure of Scientific Revolution"』)、ファイアアーベント以後の自然科学の反=実在論的潮流に反対する自然科学的対象の実在を主張する科学的実在論 (scientific realism) の台頭などである。なお、モンタギュー意味論で知られるモンタギューが分析哲学と言語学の狭間に、それよりやや言語学寄りにノーム・チョムスキーが位置する。
※この「70年代以降の分析哲学の展開」の解説は、「言語哲学」の解説の一部です。
「70年代以降の分析哲学の展開」を含む「言語哲学」の記事については、「言語哲学」の概要を参照ください。
- 70年代以降の分析哲学の展開のページへのリンク