64年型(シリーズII)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 09:29 UTC 版)
「フェラーリ・250GTO」の記事における「64年型(シリーズII)」の解説
フェラーリが250LMのGTクラス公認取得に失敗したため、急遽1964年シーズン用に開発したモデル。"シリーズII"、または"250GTO/64"などと呼ばれる。合計で3台が製作された。 ピニンファリーナがデザインし、スカリエッティが組み立てを担当したボディが架装されている。基本的なレイアウトはシリーズⅠを踏襲するが、ボディ形状は直線的なデザインとなり、ルーフエンドは250LMに似た形状となった。フロントノーズ下面にはシリーズⅠと同じく3つのエアインテークが備わり、リアフェンダーは拡大され、ホイールも前後とも0.5インチ拡大された。低められたルーフにより、シートはストレート・アームとなる寝そべった配置のものとなった。250LM同様にリアバルクヘッド上のリアウインドーは前傾して取り付けられている。エンジンはシリーズⅠと同じティーポ168/62COMPだが、カムプロフィールが変更されている。 1963年末から1964年初頭のシーズンオフの期間に、シリーズⅠの車両のうち4台がシリーズⅡのボディへと改造された。この改造された車両は"GTO63/64"と呼ばれる。シリーズⅠからシリーズⅡへの改造はボディをほぼ全て作り変えることになり、工場のキャパシティの関係から、シーズンオフの期間中に4台しか改造できなかったとみられる。 1964年に製造されたシリーズⅡ車両と、シリーズⅠから改造された車両の間には細かな違いがある。ルーフ形状については、長いルーフ、短いルーフに一体型スポイラーがついたもの、短いルーフでスポイラー無しのものが存在する。ボンネットについては、長く細いバルジがついたものと、エアインテークが開いているものがある。この他にもレース現役時代に多くの車両が改造を受けており、細かな違いは多岐にわたる。
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