6350形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/28 11:44 UTC 版)
「国鉄6200形蒸気機関車」の記事における「6350形」の解説
6350形は、D9形の増備として1908年(明治41年)にドイツ・ハノーバー社で36両(製造番号5325 - 5360)が製造されたものである。形態・性能は、ほぼ完全にイギリス製の6200形、6270形を模しており、外見にドイツ製らしさはほとんど見られない。形態的には、ランボードをシリンダ上部直前で切らずに乙字型に屈曲させて前端梁まで繋げていることが最大の特徴で、その他にも煙室扉下部に露出している前端梁に連結された主台枠が、他形式では曲線で処理されているのに対し、直線で処理されていること、スプラッシャーに浮き出し状の装飾があること、番号が真鍮鋳物のプレートに表示されているといった特徴がある。また、テンダーの足回りは6300形と同じ片ボギーの3軸式で、全機がドラモンド水管をボイラー火室に装備している。 鉄道作業局では、D9形 (1324 - 1359) と称し、1909年に制定された鉄道院の車両形式称号規程では、6350形 (6350 - 6385) に改められた。 この頃には、全機が中部鉄道局に配置されており、東海道線で使用されていた。1924年5月にはタンク機関車化改造される6270形の代替として、10両 (6350 - 6353, 6355, 6357 - 6361) が徳島に転属している。その後、1924年から1926年にかけて全機がタンク機関車(1000形(2代))に改造され、6350形は消滅した。
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