4つの原本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 06:38 UTC 版)
推敲の跡多い原本には中尾本(おくの細道)と曾良本(おくのほそ道)があり、個々の芭蕉による真筆箇所もしくは訂正箇所(あるいはその真贋をも唱える学者もいる)については現在でも論が分かれている。 中尾本は大阪の古書店「中尾松泉堂書店」2代目店主・中尾堅一郎が阪神大震災で半壊した自宅から1996年に発掘した芭蕉自筆本とされるもので、元禄時代に弟子の野坡(やば)が所持したとされることから野坡本とも呼ばれる。曾良本は、中尾本に見られる芭蕉の推敲が入ったものを門人が筆写したとされるもので、曽良が所持していたとされ、1972年より天理大学が所有する。 曽良本以降に芭蕉の弟子で書家の柏木素龍(そりゅう)が清書した柿衞本(柿衞文庫所有)・西村本(福井の篤農家・西村孫兵衛家所有(1944年に再発見))がある。この柿衞本・西村本は共に素龍本(素龍清書本)とも呼ばれる(柿衞本が1960年に発見される以前は、西村本のみがそう呼ばれていた)。
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