2017年8月の事件の審理
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「座間9人殺害事件」の記事における「2017年8月の事件の審理」の解説
第2回公判(2020年10月5日)では2017年8月に殺害された男女3人(男性1人・女性2人=1件目 - 3件目の被害者)について審理が開始され、彼ら3人の殺害に関する審理は10月19日まで続いた。同日の公判で、検察官は「被害者たちはそれぞれ被告人に生きる意思を示していたにも拘らず殺害された」と主張した一方、弁護人は「殺害の承諾があった」と反論した。続く第3回公判(同年10月6日)で、検察官は「1件目の被害者女性は、被告人と連絡を取り始めた当初は死を望んでいたが、やがて被告人から『死ぬのは良くない』と励まされ、生きる意欲を見せていた」と主張した。 第4回公判(10月7日)で被告人Sは検察官からの被告人質問に対し、「いずれの事件でも、被害者からの殺害の承諾はなかった」「継続的に女性を呼び込んでレイプし、金を奪おうと思った。最初の事件で計画通りに事が進んだので、それ以降も(犯行を遂行する)自信があった」と述べた一方、弁護人からの質問に対しては回答を拒否した。その理由について、第5回公判(10月8日)で被告人Sは「『起訴事実を争わない。簡潔に終わらせてほしい』と希望しており、その希望に合わせてくれるということで(弁護人を)選任したが、公判前整理手続に入ってからその方針を翻したため、不信感を覚えたからだ」と説明した上で、最初の被害者Aを殺害したことについて「ひどいことをした」と後悔している旨も口にした。 第6回公判(10月12日)では被害者Bの殺害に関し、第7回公判(10月14日)でも被害者Cの殺害に関してそれぞれ被告人質問が行われ、被告人Sはそれぞれ「被害者からの殺害への同意はなかった」と述べた。第8回公判(10月15日)では一転して弁護人からの弁護人の質問に回答したが、「(所持金額に関係なく)殺害した上で金を奪うつもりだった」「被害者Cは自分から失踪を指示された際、『なぜそれをしなければいけない』と疑問をぶつけてきた」などと述べた。第9回公判(10月19日)で、A・B・Cの3被害者についての審理は結審し、検察官は中間論告で「各被害者から被告人Sへの殺害の承諾はなかった」と主張した一方、弁護人は中間弁論で「殺害には同意があった」と主張した。
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