2.新当主の会見式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 05:15 UTC 版)
楽士や高価な衣装を身に着けた取り巻きを招いて午前の茶会を開いているトムが描かれている。トムを囲んでいるのは左から、ハープシコードを弾く楽士長(ホガースのライバルであったヘンデルがモデルと言われる)、フェンシング教師、棒術教官、ヴァイオリンを持つダンス教師、設計図を手にする庭師、護衛志願の元軍人、狩猟愛好会のラッパ手で、右下に跪いているのは銀のトロフィーを抱えた騎手である。棒術教官はフェンシング教師とダンス教師を敵意をこめて睨みつけている。どちらの教師もフランス風の外観で描かれており、これはホガースが侮蔑をこめるときに用いる表現手法となっている。壁にはトムが入手したイタリア絵画3点が飾られている(中央は「パリスの審判」、左右は鳥の絵。このような古典的作品をホガースは「暗い絵」と呼んで嫌っていた)。ホガースはここで、イギリス絵画の代わりにこうした絵を買う、当時のイギリス人の風潮を批判している。
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