麺類の総称としての「そば」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 01:09 UTC 版)
中華そば・焼きそばなどのように、原義から離れて麺類を「そば」と通称することもある。これらは中華麺を「中華そば」「支那そば」と呼ぶことに由来するものであり、蕎麦粉を用いていないにもかかわらず「そば」の名が定着している食品もある。食品衛生法では、焼きそばやラーメンなどに「蕎麦」という漢字表記を与えてはいけないとされており、こうした用法の場合は「蕎麦」の字は用いず、ひらがなで表記するのが通例である。 たとえば、沖縄で単に「そば」と言えば通常、ソーキそばなどで有名な沖縄そばを指す。これは明治時代に本土から伝わった支那そばに由来するもので、小麦粉をアルカリ水溶液で練って作る中華麺の一種である。このため、昭和51年(1976年。沖縄返還4年後)に公正取引委員会は、蕎麦粉を使わない「沖縄そば」という名称にクレームをつけ「そば」と称すべきではないとした。しかし、沖縄製麺協同組合が交渉した結果、特例として「沖縄そば」の表記が認められた経緯がある。なお、沖縄で「(日本)蕎麦」を普通に食べるようになったのは本土復帰後であるとされている。 また飛騨高山においても、普通「そば」と言えばラーメン(高山ラーメン)を指す場合が多く、蕎麦を指す場合はあえて「日本そば」と呼称する。 焼きそばも「そば」という名であるが、蕎麦粉を含まない中華麺が用いられる。 近畿地方などでは、蕎麦粉入りのものを「黒そば」あるいは「和そば」、小麦粉の中華麺を「黄そば」と呼び分けることもある。
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