頼長の親族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/28 06:21 UTC 版)
頼長の母 摂関家に仕える家司の娘。 忠実に戯れに手を出され、頼長を身ごもる。「姫が生まれたら引き取る」と言われていたため、そうすれば二度と会えなくなると考え、手元で育てたくて“男だ”と嘘を吐いた。 藤原忠実(ふじわら の ただざね) 頼長の父親。前関白。道長の孫の孫に当たる。 男である頼長を引き取るつもりはなかったが、頼長の母が亡くなったことで、忘れ形見の頼長に面影を見出し、引き取ることにした。長女・泰子の鳥羽帝への入内の件で、時の権力者・白河院と一悶着あり、関白を罷免され宇治で隠遁生活を送っていた。頼長に、帝と摂関家による律令政治こそが正しい政治の形であり、今の世の中は間違っていると諭す。 土佐(とさ) 頼長が忠実に引き取られる前から頼長に仕えてきた乳母。頼長の伯母(母の姉)に当たる。頼長が女であることを知る数少ない人物。 泰子(やすこ) 頼長の異母姉(忠実の正妻の娘)。頼長が生まれた時には既に成人していた。優しく美しいが、時折憂いの表情を見せる。過去に鳥羽帝への入内が持ち上がったが、破談となってしまった。 白河院の死後、摂関家の威厳を取り戻すためだけに、既に深く寵愛する女がいる鳥羽院に入内し、異例の皇后宣下を受け、後に高陽院という院号を授かる。 藤原忠通(ふじわら の ただみち) 頼長の異母兄(忠実の正妻の息子)。34歳。頼長より23歳年上。娘・聖子(きよこ)は崇徳帝の中宮。 元服前に一度だけ女物の小袿を着た頼長をそうとは気づかずに、事もあろうに自分の側室にしようと狼藉を働こうとした。 院政を廃止したいと考える父とは反対の立場で、権力者にすり寄り、損得勘定で行動し、どうすれば得策かを一番に考える。 幸子(さちこ) 頼長の妻。閑院流の権中納言・藤原実能の娘。崇徳帝の従姉に当たる。頼長より8歳年上。 頼長の冷たい態度は格下の家柄の、年上の妻である自分への当てつけだと思っていたが、頼長が女だと気づいてからは、協力的になり、頼長と義清の恋の応援をするようになった。
※この「頼長の親族」の解説は、「飛天のごとく」の解説の一部です。
「頼長の親族」を含む「飛天のごとく」の記事については、「飛天のごとく」の概要を参照ください。
- 頼長の親族のページへのリンク