顆粒放出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/25 15:32 UTC 版)
血小板には、α顆粒、濃染顆粒、リソソームなどの膜状の顆粒と、開放小管系(OCS)と呼ばれる細胞小器官が存在する。血小板が活性化すると、これらの細胞小器官が機能し、顆粒内物質を細胞外へ放出する。顆粒放出は、顆粒の中心化、顆粒同士の融合、顆粒と開放小管系の融合、顆粒の放出という過程を進む。これには血小板の形態変化が深くかかわっており、形態変化の節で言及したアクトミオシンの収縮力によって、顆粒が中心へと集まり、顆粒放出反応が起こる。顆粒同士の癒合、顆粒と開放小管系との融合には、通常の細胞の小胞輸送にも関与しているSNAREタンパク質が関与していており、SNAREによって顆粒の膜同士は特異的に結合することができる。放出される顆粒には、トロンビンやADPのほかに、トロンボキサンA2(TXA2)が含まれる。
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