顆粒球の成熟
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/24 13:37 UTC 版)
詳細は「造血」を参照 骨髄中の造血幹細胞から分化し始めた幼若な血液細胞は、盛んに分裂して数を増やしながら少しずつ分化を進めていく。顆粒球のうち大きな割合を占める好中球を例にとると、造血幹細胞から始まり、骨髄系幹細胞(骨髄系前駆細胞)、顆粒球・単級系前駆細胞を経て、骨髄芽球、前骨髄球、骨髄球、後骨髄球と順次変化していき、最終的に末梢血でみられるような桿状核球ないし分葉核球といった、いわゆる好中球に成熟する。一連の成熟過程は連続的なものであり、前骨髄球の場合、早期のものは骨髄芽球と、後期のものは骨髄球と中間的な形態を示すものが観察されることもある。 好酸球や好塩基球の場合も同様であり、骨髄芽球、前骨髄球、骨髄球、後骨髄球といった好中球と相同する成熟過程が観察され、必要に応じてこれら用語に「好酸性」「好塩基性」が冠されることもある。このことにより顆粒球は、以上のような共通の成熟過程をもって一元的に説明することが可能である。なお、造血幹細胞がどの顆粒球に分化するかは、前駆細胞の段階で既に決定しているということが知られている。
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