非翻訳領域リピート病(RNAリピート病)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/07 16:45 UTC 版)
「脊髄小脳変性症」の記事における「非翻訳領域リピート病(RNAリピート病)」の解説
非翻訳領域リピート病(RNAリピート病)となるSCAとしてはSCA8、SCA10、SCA12、SCA31、SCA36が知られている。日本においてはSCA31は極めて頻度の高いSCAであるが、SCA8とSCA36は稀であり、SCA10、SCA12は2012年現在日本での報告例はない。SCA8とSCA31は臨床的に純小脳失調型であり、SCA10、SCA12、SCA36は特有の付随症状を伴うことが多い。 非翻訳領域リピート病(RNAリピート病)は筋強直性ジストロフィー1型の原因遺伝子発見以降に次々と報告された。家族性FTD/ALSも非翻訳領域のリピートとされている。SCA12を除き共通のメカニズムとしては伸長RNAがリピートが、その結合蛋白と核内RNA凝集体(RNA foci)を形成し核内蛋白制御異常をもたらすことが主な病態であると考えられている。一般的に翻訳領域のポリグルタミン病と比べて、不安定性が強いこと、リピート数と表現形の相関が弱いことが特徴である。SCA8は伸長しても未発症のことがあり、このリピート伸長を認めても他の原因疾患を検索する必要がある。
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