非実用的な多面ダイス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 18:27 UTC 版)
なお、玩具として、「各面の面積や形状が異なる」「各面が不均等な配置」などのものも売られているが、出目は統計的に好ましくなく、実用的ではない。正角柱で底面も使用するものや、ゾッキヘドロン(Zocchihedron)と呼ばれる100面ダイスなどが挙げられる。メビウスの輪の1面ダイスに至っては、「1」の目が出る確率が100%であり、ジョークグッズとなっている。また、完全に球状のサイコロで、内部にくぼみが設けられた空洞があり、振ると空洞内に入れられた鉄球がくぼみに入って目が出るような物もある。 ただし、各出目の出現確率が不均等である点を逆手に取り、特定の「出にくい目」などの効果を狙う使用法もある。たとえばまわり将棋では出目に大きく差がある将棋の駒をサイコロ代わりに使う。 また、特に球を元に作られたものを「ゴルフボール形ダイス」という場合があり、以下に示す画像では、11面、32面、50面、100面のサイコロがこれに相当する。 前述の新羅時代の朝鮮半島の14面のサイコロ(酒令具)も、各面の面積や投げた場合の出る確率はほぼ同じであるが、正方形6面、六角形8面から成っているため、全ての面が同じ形状となっているわけではない。 『マジック:ザ・ギャザリング』や類するトレーディングカードゲームで用いられる「スピンダウン式ライフカウンター」は一見では通常の20面体ダイスだが、面に振ってある数字が散らされておらず、隣接する値(例えば19に対して18と20)がすぐ探せるようになっている。重心や形状に偏りがあった場合に統計的な影響が大きく出るため、乱数生成には理想的でない。 1面ダイス(メビウスの輪) 5面ダイス(三角柱) 7面ダイス(五角柱) 10面ダイス(双四角錐台) 11面ダイス 22面ダイス 32面ダイス 50面ダイス 100面ダイス(ゾッキヘドロン) 144面ダイス 球体ダイス 球体ダイスの断面
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