静止軌道周回型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 03:18 UTC 版)
「静止軌道」も参照 静止軌道衛星は赤道上空の高度35,880kmを地球の自転と同じ向きに周回するため、地上から見ると衛星は赤道上で静止しているように見える。このため、静止気象衛星は常に眼下に映る同じ半球を対象として、可視光線や赤外線センサーを用いた気象観測を継続して実施することが可能である。静止気象衛星を利用した地球全体の気象観測はWMOの地球大気開発計画 (GARP:Global Atmospheric Research Program) に基づく5つの静止軌道衛星とその他独自に打ち上げられた静止衛星で行われている。 2021年7月現在、複数機の静止気象衛星が運用中で、米国はGOES-14,GOES-15,GOES-16,GOES-17の4機を運用している。GOES-12は当初GOES-EASTとして設計され、南アメリカ上空西経60度の地点で運用された。2010年4月14日にGOES-13がGOES-Eastに代わり、西経75度の地点に配置された。GOES-11は2011年12月の運用終了まで東太平洋上に配置され、現在はGOES-15/16をバックアップとして、GOES-17/18を本運用として運用している。ロシアは2015年12月に打ち上げた気象衛星Electro-L N2を西経14.5度の大西洋上で、2019年12月に打ち上げたElectro-L N3を東経76度のインド洋上で運用している。日本は東経140.7度上のHimawari-8(ひまわり8号)とHimawari-9(ひまわり9号)の2機を中部太平洋上で運用している。ヨーロッパは大西洋上でMeteosat-9を東経3.5度、Meteosat-10を東経9.5度、Meteosat-11を本初子午線上の3機、Meteosat-8 (IODC) を東経41.5度のインド洋を上で運用する。インドは気象観測目的の機器を搭載した静止衛星INSAT-3D/3DRを運用している。中国は静止衛星型の風雲を、東経86.5度に位置するFY-2E、東経112度に位置するFY-2F、東経105度に位置するFY-2G、東経79度に位置するFY-2H、東経104.7度に位置するFY-4A、それぞれを運用している。
※この「静止軌道周回型」の解説は、「気象衛星」の解説の一部です。
「静止軌道周回型」を含む「気象衛星」の記事については、「気象衛星」の概要を参照ください。
- 静止軌道周回型のページへのリンク