震源と震源域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/22 19:59 UTC 版)
断層の破壊は震源となる場所1か所で起こるものではないので、破壊が最初に発生した場所を震源、破壊した領域を震源域(しんげんいき、source region)とよぶ。基本的に地震の規模が大きくなるほど震源域も大きくなる。マグニチュード(以下単にM)8を超えるような巨大地震の場合、数百kmにおよぶこともある。長野県中部地震の震源面積は京都市東山区とほぼ同じだが、規模がM9.0の東北地方太平洋沖地震(2011年)の震源域は岩手県沖から茨城県沖まで南北500 km、東西200 kmにわたった(東北地方を南北に5分割した一片にほぼ相当する)。よって余震の震源点も一点ではない。地震学においては、震源域と断層面はほぼ同義である。 小規模な地震では震源域が極めて小さく、断層破壊が震源に集中している場合も多い(ポイントソース)。逆に大規模な地震では震源域が広い。 断層が場合によっては数百 kmにわたり破壊される地震という現象の中で、単に断層の破壊が始まった点にすぎない震源が重視されるのは、震源のみが後述のように地震波の到達時刻をもとに、地震発生直後に判定できるからである。 地震の規模と断層面の大きさ地震モーメントマグニチュード断層の長さ(km)断層の幅(km)長野県中部地震 5.0 4 2 長野県西部地震 6.4 15 10 兵庫県南部地震 6.9 40 10 鳥取地震 7.0 33 13 日本海中部地震 7.8 120 30 大正関東地震 7.9 130 70 昭和東南海地震 8.1 120 80 昭和三陸地震 8.1 180 100 東北地方太平洋沖地震 9.0 500 200 1960年チリ地震 9.5 850 180
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