雷汞とは? わかりやすく解説

らい‐こう【雷×汞】

読み方:らいこう

水銀濃硝酸に溶かし、アルコール処理して得られる白色針状結晶加熱衝撃摩擦などで爆発しやすく、起爆薬として雷管用いる。化学式HgONC2 雷酸水銀


雷酸水銀(II)

(雷汞 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/24 06:43 UTC 版)

雷酸水銀(II)
識別情報
CAS登録番号 628-86-4
PubChem 12359
特性
化学式 Hg(CNO)2
モル質量 284.624 g/mol
外観 灰色の結晶
密度 4.43 g/cm3
爆発性
衝撃感度 高い
摩擦感度 高い
爆速 4,250 m/s, 仮比重
危険性
発火点 150 °C
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

雷酸水銀(らいさんすいぎん)は水銀雷酸塩で、淡青色の斜方錐状晶。シアン酸水銀の異性体である。

一価の雷酸水銀(I) と二価の雷酸水銀(II) が知られているが、とくに二価の化合物は雷汞(らいこう)と呼ばれ、雷管起爆薬として用いられる。雷酸水銀(I) は雷汞の製造の際、硝酸水銀硝酸溶液とエチルアルコールの反応温度を低くすると (45–55 ℃) 生成する。雷汞と同様に爆発しやすいが、より水に溶けやすい。

雷酸水銀(I) の組成式は Hg(ONC)、雷酸水銀(II) は Hg(ONC)2 である。

水銀化合物であるため、最近は公害問題への対策からジアゾジニトロフェノールで代用されることが多い。

日本国では火薬類取締法(1950年施行)により、(広義の)取り扱いの規制を受ける。なお、一般の水銀化合物は毒物及び劇物取締法(1950年施行)において毒物に指定されているが、雷酸水銀(II) はこの適用除外品目となっている。

関連項目

脚注

  1. ^ ジュール・トゥルガン「フランスの大工場」よりジュール・フェラによる挿画


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「雷汞」の関連用語

1
雷管 デジタル大辞泉
100% |||||


3
雷酸水銀 デジタル大辞泉
98% |||||


5
爆轟 デジタル大辞泉
76% |||||

6
起爆薬 デジタル大辞泉
76% |||||



9
34% |||||


雷汞のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



雷汞のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの雷酸水銀(II) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS