零点とは? わかりやすく解説

れい‐てん【零点】

読み方:れいてん

得点全くないこと。「試験で—をとる」「恋人としては—だ」

寒暖計零度氷点

関数f(x)について、f(x)=0を満たす元(げん)xのこと。根。


零点

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/22 07:30 UTC 版)

複素解析における正則函数 f零点(れいてん、ゼロてん、: zero)は函数が非自明でない限り孤立する。零点が孤立することは、一致の定理あるいは解析接続の一意性の成立において重要である。

孤立零点には重複度 (order of multiplicity) が定まる。代数学における類似の概念として非零多項式の根の重複度(あるいは重根)が定義されるが、多項式函数はその不定元を複素変数と見れば整函数を定めるから、これはその一般化である。

零点が孤立すること

以下、Uガウス平面 開集合f: U正則で、U の元 af零点 (f(a) = 0) とする。このとき函数 f は、適当な半径 r の開円板 D(a; r) ⊂ U において、整級数

に展開することができる。ここで定数項は α0 = f(a) = 0 だから、添字は 1 から始まっていることに注意。また各項の係数は αk = f(k)(a)k! で与えられる。

定義 (孤立零点)
複素函数 f の零点 a孤立するとは、それが f の零点集合の孤立点となる(すなわち、a を中心とする十分小さな円板をとれば、その中に含まれる f の零点が a のみであるようにすることができる)ときに言う。

上記の級数展開において、以下の二者択一が考えられる:

  1. 任意の整数 k > 0 に対して αk = 0、すなわち fD(a; r) 上恒等的に消えている。この場合、零点 a は孤立しない。
  2. さもなくば、零でない係数を持つ最小の項の添字、すなわち αn ≠ 0 かつ αk = 0 (k < n) を満たす n > 1 が存在して、上記の級数を

    の形に書くことができる。ここに、函数 gg(a) = αn ≠ 0 を満たす解析函数となる。ga における連続性により、適当な実数 r (0 < r1 < r) が存在して、開円板 D(a; r1) 上で g が消えないようにすることができるから、まとめると

    となり、fD(a; r1)a のみで消える。すなわち、a は孤立零点である。

以上のことを、以下の定義および定理にまとめることができる。

定義 (零点の重複度)
正則函数 f の孤立零点 a重複度n であるとは、自然数 n が、任意の自然数 k < n に対して f(k)(a) = 0 かつ f(n)(a) ≠ 0 を満たすときに言う。このとき a n-位の零点[1]であるという。また、n = 1 のときは a を単純零点 (simple zero) とも呼ぶ。
afn-位の孤立零点であるための必要十分条件は、U に含まれる適当な開円板 D(a; r) 上で定義された正則函数 g が存在して、f(z) = (za)ng(z) (∀zD(a; r)) かつ g(a) ≠ 0 が満たされることである。
定理 (孤立零点の原理)
f の零点 a が孤立しないならば、U に属する適当な円板 D(a; r) 上で f は恒等的に消えている。

a を複素数とし、複素函数 f

と定めれば、これは整函数(つまり の全域で正則)で、2-位の孤立零点である。実際、f(a) = f'(a) = 0 だが f"(a) ≠ 0 となることは容易に確かめられる。

応用

孤立零点の原理から、以下のような原理が導かれる。

解析的延長の原理

以下、U領域連結開集合)とし、f1, f2U 上で定義された正則函数とする。

定理 (一致の定理)
等化集合 {zU  | f1(z) = f2(z)} が少なくと一つの集積点(非孤立点)を持つならば。U 上恒等的に f1 = f2 が成り立つ。
定理 (一致の定理)
aU および a と異なる点からなる U 内の点列 (zn)a に収束するものが存在して、任意の n に対して f1(zn) = f2(zn) が成り立つならば、U 上恒等的に f1 = f2 が成り立つ。

例えば、U 内の連結開集合で、実数直線 内の少なくとも二点を含む区間 I(ゆえに I の各点は孤立しない)を含むものとすると、

定理
U 上で定義された正則函数 f1, f2I 上で一致するならば、U の全域で一致する。

このことは、 内の区間 I 上で定義された函数を、I を含む 内の連結開集合 U 上で定義された解析函数に延長する方法は高々一つしか許されないことを意味している。

  • つまり例えば、複素指数函数は、実変数の指数函数 への唯一の解析的延長である。
  • 函数関係不変の法則: 例えば実数の対 x, y に対して等式 exp(x + y) = exp(x)exp(y) の成立はよく知られているが、解析接続により、x, y は任意の複素数としてこの等式は成り立つ。実際、
    • y を実数として、(これも連結開集合)上で定義される二つの正則函数 f1, f2f1(z) = exp(z + y) および f2(z) = exp(z)exp(y) と置けば、これら二つは 上で一致するから、一致の定理により、 上で一致する。つまり、z を複素数として、任意の実数 y に対し exp(z + y) = exp(z)exp(y) が成り立つ。
    • z を複素数として、 上定義される二つの正則函数 f3, f4f3(u) = exp(z + u) および f4(u) = exp(z)exp(u) と置けば、(一つ前で見たとおり)これら二つは 上一致するから、(一致の定理により) 上で一致する。すなわち、任意の複素数 u および z に対して exp(z + u) = exp(z)exp(u) は成り立つ。

零点の数

偏角の原理を用いれば、与えられた正則函数に対して適当な円板上に存在する零点の数を(重複度を込めて)数えることができる。

定理 ― 複素函数 F が閉円板 D の近傍で正則で、かつ円板の境界上で消えていないものとすれば、FD 内に存在する零点の総数は

で与えられる。

この定理はベッセル関数の零点を計算するのにも用いられる(Kravanja et al. (1998))。

零点の数値計算

解析関数の零点を数値的に求める手法についてはKravanja et al. (2000)、Johnson & Tucker (2009)を参照せよ。

脚注

[脚注の使い方]

出典

  1. ^ 高木 1983, p. 219.

参考文献

  • 高木, 貞治 『解析概論』(改訂第三版)岩波書店、1983年。 
  • Kravanja, P., Ragos, O., Vrahatis, M. N., & Zafiropoulos, F. A. (1998). ZEBEC: A mathematical software package for computing simple zeros of Bessel functions of real order and complex argument. Computer physics communications, 113(2-3), 220-238.
  • Kravanja, P., Van Barel, M., Ragos, O., Vrahatis, M. N., & Zafiropoulos, F. A. (2000). ZEAL: A mathematical software package for computing zeros of analytic functions. Computer Physics Communications, 124(2-3), 212-232.
  • Johnson, T., & Tucker, W. (2009). Enclosing all zeros of an analytic function—A rigorous approach. Journal of Computational and Applied Mathematics, 228(1), 418-423.

関連項目

外部リンク


零点

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/05 08:00 UTC 版)

直交多項式」の記事における「零点」の解説

ガウス求積」および「ガウス=クロンロッド求積法」も参照 測度 dα が区間 [a, b] に台を持つならば Pn の零点は全て [a, b] に属する (この性質応用したのが直交多項式による多項式補間ガウス求積ガウス=クロンロッド求積法である。)。

※この「零点」の解説は、「直交多項式」の解説の一部です。
「零点」を含む「直交多項式」の記事については、「直交多項式」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「零点」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「零点」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「零点」の関連用語

零点のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



零点のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの零点 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの直交多項式 (改訂履歴)、整関数 (改訂履歴)、CIRCUS (ブランド) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS