離散化により得られた連立方程式の係数行列が密な行列となる
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/19 10:04 UTC 版)
「境界要素法」の記事における「離散化により得られた連立方程式の係数行列が密な行列となる」の解説
上述のように、境界要素法では規模の小さい連立一次方程式を取り扱うことができるものの、方程式の係数行列の成分はほぼ全て 0 でないものとなる。そのため、係数行列の保存に要する記憶量は方程式の元数N に比例する。また、連立方程式の解を得るためには、ガウスの消去法に代表される直接法を用いれば N3 に、反復法 (数値計算)を用いてもN2 に比例する計算量が必要となる。 領域内の離散化が必要となる有限要素法や有限差分法では、係数行列の成分のほとんどが 0 である疎行列となるため、多少問題の規模が大きくなっても使用メモリや計算量は境界要素法と比べて少なくて済む場合が少なくない。そのため、この点は境界要素法の最大の欠点の一つとして考えられている。解決策としては、多体問題の解析の高速化に用いられていた高速多重極展開法(英語版)の適用や、ウェーブレットの利用が提案されている。
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