集まる昆虫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 06:30 UTC 版)
カラムシを食草とし、集まる昆虫類には以下のようなものがいる。これらはカラムシが繁茂する夏から秋にかけてよく見られる。 アカタテハ Vanessa indica タテハチョウ科のチョウの一種。幼虫は全身が黒く、とげがあるケムシである。幼虫はカラムシの葉の付け根をかじり、葉の左右を糸で綴じて二つ折りにした巣を作り、その中にひそむ。 フクラスズメ Arcte coerulea ヤガ科のガの一種。幼虫は細長いケムシで、7cmほどにもなる。頭が橙色か黒色、体側に黒い線、背中に白黒の横しま模様がある。幼虫は危険を感じると頭部を反らせ、緑の液体を吐き出しながら頭部を激しく横に振る。毒を持たないが皮膚によっては毛によってかゆみなどのアレルギー反応を起こす場合がある。たまに大発生し、カラムシ群落の葉を食い尽くした上で地上を徘徊することがあり、嫌われる。 ラミーカミキリ Paraglenea fortunei カミキリムシの一種。幼虫は茎の中で成長し、大きくなると地下茎にまで食い込む。成虫は5月-8月に発生し、カラムシ群落の周囲で活動し、葉脈を葉の裏から齧って食べる。8mm-17mmほどの小型のカミキリムシだが、青白色と黒に色分けされた鮮やかな体色でよく目立つ。日本には明治以降に栽培種のラミーとともに入ってきた外来種と考えられており、日本での分布は西日本が中心だったが、近年は関東地方にも定着、ごく一般的に見られる種となっている。 アカタテハの幼虫。綴じた葉の中に隠れている フクラスズメの幼虫 ラミーカミキリの成虫
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