光によるトラップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 12:06 UTC 版)
「トラップ (昆虫採集)」の記事における「光によるトラップ」の解説
かなりの昆虫が、夜間に正の走光性を示す。そこで、明かりをつけて昆虫を集める方法として考案されたのがライトトラップ(燈火採集)である。 普通に使用される明かりでも十分に昆虫を誘引する。そこで、旅先で何も持たない場合でも、その宿泊地の周りを回って明かりを探し、そこに集まる昆虫を採集すれば、かなりの成果がある。自動販売機や、24時間営業のコンビニエンスストアはねらい目である。水銀灯は特に昆虫の集まりがよいが、別のものに変更される街灯が増えており、最近では街灯を利用した採集は難しい。もちろん、こうした手段は、居住地周辺の四季を通じた定点観測的採集にも適する。 より専門化した方法では、発電機を用意し、明かりには蛍光灯を数本、そして反射板として白布を用意する。たとえば縦1.5m、横3mの枠を作り、これを地面から垂直に立てる[要出典]。白布をこれにはってスクリーンのようにし、別の白布はその前後の地面に広げる。蛍光灯はスクリーン両端にぶら下げ、スクリーンの上と下にも備える。なお、蛍光灯は通常のものと、紫外線成分の多いブラックライトを混用する。 採集には暖かくて湿っていて、風のない日、そして月がない夜が望ましい。雨や霧では見通しが悪くなり、光が届かなくなるため避けるべきである。また、日暮れのあとが昆虫の来訪が多く、夜中になると少なくなる。朝が明ける頃にも多いため、昆虫の飛来の少ない夜中を仮眠に利用する。この方法で採集できる昆虫は非常に多く、ガ、コウチュウ目、カメムシ、ウンカ、カゲロウなど、飛ぶ昆虫の多くが期待できる。あまり飛ばない昆虫の中には、歩いてやってくるものがある。 なおこの方法は、成果は大きいものの、装備が非常に大規模になる。
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