長瀞と美術・文芸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 06:48 UTC 版)
川合玉堂『行く春』 (左隻) (右隻) 日本画家・川合玉堂による1916年(大正5年)の作。紙本著色、六曲一双屏風。国の重要文化財。東京国立近代美術館所蔵。 描かれている船車(ふなぐるま。船水車ともいう)は小麦を挽く水車を備えた船で、この地では江戸時代から稼働しており、玉堂が訪れた当時はまだ存続していた。この絵のように崖と向かい合った画角での実際の川は右側が上流で左側が下流であるが、絵では流れが逆になっている。画面では上流ほど日陰になっており、その暗さが手前で咲き誇る満開の桜を美しく浮かび上がらせている。流れを下るほどに光が差し込み、右端まで来ると奥の岩肌が眩いほど光を浴びている。切り立った崖は実際より険しく描かれている。絶景の中に老人がひとり、縄を編んでいる(左隻右下)。 上記の宮沢賢治の歌碑ほか、1930年(昭和5年)に秩父鉄道の招きで長瀞を遊覧した高浜虚子の俳句を刻んだ句碑も建つ。
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