長期的に見た影響・最悪のシナリオ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 07:39 UTC 版)
「地球温暖化の影響」の記事における「長期的に見た影響・最悪のシナリオ」の解説
地球温暖化の諸影響については、気候モデルでは50 - 100年後、学術研究では最長300年程度しか予測・予想ができていない。これは、気候モデルの長期予想がカオス性などのため非常に困難なためである。 気温の上昇や海面の昇降、気象現象、生態系、あるいは人類の今後の行く末などについては関心も高いが、IPCCなどの公的機関は約100年後以降の予測を出しておらず、100年後以降の予測結果をもとに対策を立てる状況にはまだ無い。 暴走温室効果によって極端な温暖化が起こる可能性は、非常に低いが有り得ない訳ではないとされている。また、これ以上の平均気温の上昇が起こると、気候の変化が深刻化し簡単には元に戻らなくなる分岐点、いわゆるポイント・オブ・ノー・リターン(回帰不能点)という言葉もある。温暖化がある程度進行すると、正のフィードバックによる際限のない温暖化に突入し、気候が予測不可能になり、人類が危機にさらされる分岐点とされることがあるが、実際は「気候の際限ない温暖化」は指しておらず、「人類や社会に与える悪影響が受け入れ難いレベルに達すること」を指している。このポイント・オブ・ノー・リターンについては、すでに超えているという意見、産業革命前との比較で平均気温が+2℃上昇するころだという意見もあれば、具体的にどの段階なのかを科学的に示すのは難しいという意見もある
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