鏡像段階論とは? わかりやすく解説

鏡像段階論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 00:26 UTC 版)

ジャック・ラカン」の記事における「鏡像段階論」の解説

1937年発表初期ラカン代表する発達論的観点からの理論鏡像段階(仏:stade du miroir)論とは、幼児自分身体統一体と捉えられないが、成長して鏡を見ることによって(もしくは自分の姿を他者鏡像として見ることによって)、鏡に映った像(仏:signe)が自分であり、統一体であることに気づくという理論である。一般的に生後6ヶ月から18ヶ月の間に、幼児はこの過程を経るとされる幼児は、いまだ神経系未発達であるため、自己の身体的統一性」(仏:unité corporelle)を獲得していない。つまり、自分一個身体であるという自覚がない。言い換えれば、「寸断され身体」(仏:corps morcelé)のイメージ中に生きているわけである。そこで、幼児は、鏡に映る自己の姿を見ることにより、自分身体認識し自己同定していく。この鏡とは、まぎれもなく他者のことでもある。つまり、人は、他者を鏡にすることにより、他者中に自己像を見出す(この自己像が「自我」となる)。 すなわち、人間というものは、それ自体まずは空虚なベースエスそのものである。一方自我とは、その上に覆い被さり、その空虚さ無根拠性を覆い隠す主として想像的なのである。自らの無根拠や無能力に目を瞑っていられるこの想像的段階安住することは、幼児にとって快いことではある。この段階が、鏡像段階対応する

※この「鏡像段階論」の解説は、「ジャック・ラカン」の解説の一部です。
「鏡像段階論」を含む「ジャック・ラカン」の記事については、「ジャック・ラカン」の概要を参照ください。

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