金谷治訳注(『論語』岩波文庫)
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「論語の注釈」の記事における「金谷治訳注(『論語』岩波文庫)」の解説
金谷治訳注。初版1963年、1999年に改訂新版。各・ワイド版も出された。原文は文庫旧版『論語』(武内義雄、昭和8年〈1933年〉)を採用し、読み下し(書き下し)は主として後藤芝山の後藤点と林羅山の道春点に拠っている。ただ、この読みは多く朱熹の新注(『論語集注』)に従っていることから、清原家本の点といった諸点を参照し、誤読と判断した部分は改めている。解釈には魏の何晏の『論語集解』(古注)、後漢の鄭玄注、南宋の朱熹の『論語集注』(新注)のほか、主として清の劉宝楠(中国語版)の『論語正義』、潘維城の『古注集箋』、王歩青の『四書匯参』、江戸時代の伊藤仁斎『論語古義』、荻生徂徠『論語徴』を参考とし、奇説と判断したものは避けている。現代語訳は、金谷によれば補いを最小限に、説明は注にまわして原文のニュアンスをそこなわないように腐心している。なお特に現代語訳文には、倉石武四郎の訳書と吉川幸次郎の訳解書から示教を得ている。。
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