醍醐寺三宝院庭園とは? わかりやすく解説

醍醐寺三宝院庭園

名称: 醍醐寺三宝院庭園
ふりがな だいごじさんぽういんていえん
種別 特別史跡
種別2: 特別名勝
都道府県 京都府
市区町村 京都市伏見区醍醐東大路町
管理団体
指定年月日 1927.06.14(昭和2.06.14)
指定基準 史8,名1
特別指定年月日 昭和27.03.29
追加指定年月日
解説文: 慶長三年豐臣秀吉三寳院金剛輪院ノ地ニ新營セシ時躬ラ繩張ヲナシ三人庭奉行ヲシテ舊園ヲ改造セシメシモノナリ中央ニ池ヲ置キ三箇中島ヲ設ケ九南方假山ヲ築キ東岸ニ瀧ヲ懸ケ池邊多數景石ヲ配シ當時名石藤戸石ノ如キ池側ニ蟠居セリ扁柏廣葉杉椎樫巨樹繁茂清雅ノ裡豪宕風格ヲ有ス
慶長三年豊臣秀吉が自ら縄張をなして三人庭奉行をして修築せしめ、その後義演庭者修補させたものである桃山時代に於ける著名な庭園である。
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特別史跡:  西都原古墳群  讃岐国分寺跡  遠江国分寺跡  醍醐寺三宝院庭園  金井沢碑  金田城跡  高松塚古墳

醍醐寺三宝院庭園

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/07 04:27 UTC 版)

三宝院唐門。院内(建物内)の撮影は禁止されているが、庭園のみの撮影は可能(2017年8月22日現在)。

醍醐寺三宝院庭園(だいごじさんぽういんていえん、-さんぼういん-)は、京都府京都市伏見区にある日本庭園である。醍醐寺院家である三宝院の庭園であり、1952年(昭和27年)に国の特別史跡および特別名勝に指定された。

歴史

874年貞観16年)、空海の孫弟子にあたる理源大師聖宝が笠取山に醍醐寺を創建した。山頂付近は「上醍醐」、山麓一帯は「下醍醐」と呼ばれ、堂塔伽藍が立ち並び繁栄した。三宝院は1115年永久3年)、醍醐寺第14代座主勝覚が開いたもので、歴代の座主を輩出し、1428年(応永35年)以降は三宝院主が醍醐寺座主の地位を独占した。しかし醍醐寺は1467年(応仁元年)に始まった応仁の乱の兵火に巻き込まれ、三宝院を含む多くの建物が焼失し、一帯は荒廃してしまう。

荒廃した醍醐寺を復興したのが、1576年(天正4年)に第80代座主の地位に就いた義演であった。義演は豊臣秀吉の手厚い庇護を受け、1598年(慶長3年)の醍醐の花見を醍醐寺の金剛輪院を中心として執り行った。また、金剛輪院に「三宝院」の名称を受け継がせた。これが今日に伝わる三宝院である。

三宝院庭園は、この醍醐の花見に際して、豊臣秀吉が自らが基本設計を行ったものである。作庭は醍醐の花見が終わった4月から始められ、その年の8月に秀吉が死去した後は義演の指導のもとで続けられた。義演は秀吉の基本設計をもとにさらに構想を発展させ、また当時一流の庭師を作庭に参画させた。庭師の中には「天下一の石組の名手」と称された賢庭もいた。作庭は義演が亡くなる1624年(元和10年)までの27年間にわたった。

当初、三宝院庭園は表書院から眺めるための鑑賞式庭園として設計されたが、義演の死後に庭園内に茶室が置かれ、回遊もできるように造り変えられた。庭園の中心を占める池には「亀島」「鶴島」が配され、橋が架けられている。正面に据えられている「藤戸石」は、元々は管領家の細川氏の邸宅にあったもので、秀吉が聚楽第から運ばせたものである。背後には水の音が変化するようにしつらえられた三段の滝石組が造られている。三宝院庭園は、安土桃山時代の華やかな雰囲気を今日に伝える日本庭園として貴重なものであり、1952年(昭和27年)に国の特別史跡および特別名勝に指定された。

関連項目

外部リンク

座標: 北緯34度57分6.5秒 東経135度49分10.9秒 / 北緯34.951806度 東経135.819694度 / 34.951806; 135.819694




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