遺伝子とタンパク質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/13 08:40 UTC 版)
RBM10遺伝子の長さは約41.6 kbで24個のエクソンを含む。この遺伝子はX染色体不活性化を受け、メスの細胞に存在する2コピーのRBM10遺伝子のうちの1つはヘテロクロマチンの形成によって転写がサイレンシングされる。 RBMタンパク質はRNA結合タンパク質の大きなファミリーを構成する。ヒトには52種類のRBMタンパク質が存在し、それぞれにはRNA認識モチーフ(英語版)(RRM)と呼ばれるRNA結合ドメインが1つまたは複数含まれている。RBM10は2つのRRM(RRM1とRRM2)を含み、さらに2つのジンクフィンガー(ZnF)、オクタマーリピート(OCRE)、3つの核局在化シグナル(NLS)、グリシンリッチドメイン(Gパッチ)などを持つ。RBM10のアミノ酸配列は哺乳類の間で保存されている。ヒトのRBM10のアイソフォーム1の配列はマウスのものと96%同一であり、RBM10の分子機能はヒトと齧歯類で本質的に同一であることが示唆される。 RBM10には一次転写産物の選択的スプライシングによって作り出される複数のアイソフォームが存在する。主要なアイソフォームであるアイソフォーム1から4は、エクソン4を含むか、そしてエクソン10の最後のコドンに対応するバリン残基を含むかどうかが異なる。アイソフォーム1(930残基)はエクソン4とV354の双方を含み、アイソフォーム4(929残基)はこのバリン残基を含まない。アイソフォーム3(853残基)はエクソン4を含まずV277を含み、アイソフォーム2(852残基)はこのバリン残基を含まない。アイソフォーム5(995残基)は、アイソフォーム1と比較してN末端が65アミノ酸長い。
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