進化論への批判とは? わかりやすく解説

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進化論への批判

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 03:05 UTC 版)

ジャン・アンリ・ファーブル」の記事における「進化論への批判」の解説

カソリック教であったファーブルは、他方進化論に対して非常に強く反対意見持っていた。『昆虫記』の中で、再三そのこと触れており、特にチャールズ・ダーウィン祖父エラズマス・ダーウィン観念的な進化論には強い批判記している。ファーブルチャールズとは親交があり、チャールズも彼を「たぐいまれなる観察家」と高く評価したが、彼は進化論への批判をやめなかった。 ファーブルが行った批判のひとつに狩りバチの例がある。例えば「進化論へのお灸」と題した章がある。ここで彼は進化論現実から乖離させた概念お遊びであると非難し具体的な問題提起として、アナバチの例を挙げている。彼の知る何種かが近縁であることは形態等から明らかであるから進化論的にはそれらに共通祖先があったことが想定される。しかし現実の種はそれぞれに別な固有の獲物ある種コオロギ別の種はキリギリスモドキ、また別の種はカマキリ類)を狩る。では、それらの祖先はいったい何を狩っていたのか、と問い、もし祖先の中から特定の獲物狩るものが出ただとすれば祖先はそれら全部獲物選択肢にしていたことになる、とすれば多様な獲物を狩れる中から、限られたものしか狩れない者が出てくるのでは、明らかに進化しているものの方が不自由であり、変であると論じる。もし、祖先がある1つ獲物狩っていたとしても、そこから現在のさまざまな種が出る間には、複数種を狩れる段階があったはずであり、同じ問題生じる。 狩りバチはその種によって特定のイモムシなどの昆虫捕まえ幼虫の餌にするために神経節を針で刺して麻酔する。そのために、決まった種のイモムシ決まった場所で探し見つけた決まった方法攻撃し決まった所を針で刺さねばならない。しかも、昆虫学びもせず、それを生まれつき行う。もし、これらの行動のどれか一つ欠けても、この昆虫習性完成しないのであるだとすれば進化する途中狩りバチなどあり得ないではないかというのであるファーブル進化論に対して抱いた疑問は、狩りバチの狭食性対するそれのような的外れなものもあるが、何よりも現実生物の観察研究裏打ちされていたという点で、進化論への鋭い洞察力賜物であったといえる

※この「進化論への批判」の解説は、「ジャン・アンリ・ファーブル」の解説の一部です。
「進化論への批判」を含む「ジャン・アンリ・ファーブル」の記事については、「ジャン・アンリ・ファーブル」の概要を参照ください。

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