辻回し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/25 03:10 UTC 版)
辻回しは町角(交差点)で、大きく重たいでか山を人力で回す昔の人達の英知が詰まった技であり、祭礼中は角々でこれを繰り返すが、若衆の心意気と狭い角をダイナミックに一気に回す迫力に、感嘆の声と拍手が起こる見せ場の一つである。なお四つ角とT字路では回し方の方法が違う。 四つ角に進んで来たでか山は交差点内ほぼいっぱい、でか山の約半分が顔を出している状態で止め、でか山の前方に長さ約7mの太く堅い樫の木の大梃子(おおでこ)を斜めに差し込み、下に木馬(まくら)をかまし、ここに多くの若衆が隙間なく座り木遣りに合わせて揺らす。すると大梃子が水平になってゆきそれと共にでか山前方が浮く。そこに直径1mの軸車(地車)を車軸に進行方向に対し直角に差込み大梃子を抜き、観光客も加わり綱を曳き90度回転させる。その後もう一度大梃子を差し込み、軸車(地車)を外すため同じ作業を繰り返し辻回しが完了する。 T字路でも四つ角と同じように止めるが、→|のように山が進んで来ると7mもある大梃子が使用出来ないため、「せり上げ」という方法を用いる(ごくまれにジャッキを用いてあげる事もある)。これは、撥梃子(はねてこ)という三角の大きな木材に前輪を押し(引き)上げ、同じように軸車(地車)を差し込み撥梃子の上に乗せたまま綱を曳き90度回転させる。回転後は四つ角の場合と同じ作業で軸車(地車)を外す。
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