軍事的応用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/26 03:45 UTC 版)
空軍はジェミニのシステムに関心を示し、その改造型の宇宙船を有人軌道実験室 (MOL) の搭乗機として使用することを決定した。この目的を達成するためジェミニ2号の宇宙船が改装され、MOLの実物大模型の上に乗せられタイタンIIICロケットで打ち上げられたが、同一の宇宙船が二度宇宙に行ったのはこれが最初の例であった。 また空軍はジェミニ宇宙船を、地上の (特殊な偵察用カメラを搭載しない) 概略的な監視を行ったり、不審な衛星へのランデブーを実行したりするような、軍事的応用のために採用する考えを持っていた。この計画はブルー・ジェミニと呼ばれた。空軍は宇宙船が海軍に回収されることになるという事実を好まなかったため、ブルー・ジェミニには最終的に本来の設計にあったような翼を持たせ、3本の橇を使って地上に着陸させることを意図していた。 当初NASAの内部には経費を空軍と負担し合うことを歓迎する者もいたが、後にはNASA自身で計画を進めたほうが上手くいくことになるということで合意が形成された。ブルー・ジェミニ計画は1963年に国防長官のロバート・マクナマラによって廃止された。彼は必要な軍事的実験は、NASAのジェミニ計画によって実行できると決定した。またMOL計画は1969年に国防長官メルヴィン・レイヤード (Melvin Laird) によって廃止された。彼は無人の偵察衛星が、同じ機能をより安い費用で行えると決断した。
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