軍事時間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 00:43 UTC 版)
カナダの英語圏とアメリカでは、24時制は「軍事時間 (military time)」と呼ばれる。これらの地域では、日常ではほとんど12時制のみが用いられており、24時制は、軍事・航空・航海・観光・気象・天文・コンピュータ・ロジスティクス・緊急サービス・医療などの、12時制が非常に不便で、能率が悪く、危険だとみなされる専門分野においてだけ用いられる。 軍隊での24時制の使用法は、アメリカや、英語が使われている同盟国の軍隊の間で承認されているように、幾つかの点において他の24時制とは異なる。 時刻を表記するとき、時間と分を区切る記号が用いられず、時間帯(タイムゾーン)を示す文字が付け加えられる(例「0340Z」)。 先頭のゼロは、常に省略されずに表記され、音声表現もされる。例えば、5:43は、"five forty-three" または "five four three" ではなく、"zero five forty-three" または "zero five four three" と音声表現される(前者がより一般的であり、後者は軍隊向けのラジオで用いられる)。 NATOフォネティックコード(通話表の一つ)に基づく文字が、軍隊の時間帯用の文字として割り振られる。例えば、アメリカ東部の時間帯における (GMT−5) 午前6時は、「0600R」と表記され、"zero six hundred Romeo" と音声表現される。 地方時(ローカルタイム)は、時間帯Jまたはゾーン・ジュリエットとして識別される。「1200J」は地方時の正午である。"twelve hundred Juliett" と音声表現される。 グリニッジ標準時 (または協定世界時)は時間帯Zとして識別し、"Zulu time"と音声表現される。 時間の単位は常に「百」であり、決して「千」にはならない。つまり、1000 は "ten hundred" であり、"one thousand" ではない。2000 は "twenty hundred" である。
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