車体傾斜機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/01 09:49 UTC 版)
スペイン国内はピレネー山脈、シエラネバダ山脈を始め山地や丘陵が多く、鉄道路線には曲線が多く、速度向上における課題となっていた。そこで、1970年代から速度を抑える事無く曲線区間を走行する事ができる車体傾斜式車両の研究が始まり、タルゴIVにおいて本格採用が実施された。 タルゴIVに採用されたのは、台車の懸架装置の位置を車両全体の中心よりも高い位置に設置する事で、曲線通過時に車体が4度傾斜する自然振子式と呼ばれる方法であり、曲線通過時の超過遠心力が従来の車両の0.65 - 1.0 m/s2から1.2 m/s2に向上している。また、衝撃を緩和するダンパーシステムの刷新も行われており、振り戻しを始めとした乗り物酔いの原因となる有害な振動を防いでいる。 これらの特徴から、タルゴIVはスペイン語で「振り子」と言う意味の単語を加えたタルゴ・ペンデュラー(talgo Pendular)と呼ばれる事もある。
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