超正統派
別名:ユダヤ教超正統派、超正統派ユダヤ教徒、ハレーディー、ハレーディーム
英語:Haredi、Haredim、Charedi、Charedim、ultra-Orthodox、ultra-Orthodox Judaism、strictly Orthodox、strictly Orthodox Judaism
ユダヤ教の正統派の中でも、特に厳格に律法に従う立場をとる宗派、あるいはそれに属する人々のこと。
超正統派の人々は、同じユダヤ人でも、他の正統派や改革派などの宗派を認めない立場をとるのが一般的である。また、ユダヤ人国家の再建が救世主(メシア)によってなされるとの思想から、イスラエルという国家の正統性も認めない立場をとっている。超正統派の人々には、黒のスーツと帽子を着用し、髭を長く伸ばすという伝統があり、そのような独特の身なりによって、他のユダヤ人と自らの宗派を差別化しているともいわれている。
イスラエルには約70万人の超正統派の人々が暮らしている。米国では、2006年の時点で約47万人が確認され、米国における全ユダヤ人人口の約1割に達した。イスラエル、米国ともに、出生率は約5パーセントから6パーセントと非常に高く、それには避妊を認めない戒律が影響しているとされている。
イスラエルにおいては、超正統派の人々は、イェシーバー(神学校)でユダヤ教を学習・研究することを条件として、多くが労働と納税の義務を免除され、国からの補助金で生活しているとされる。また、イスラエルでは、女性を含む全国民に、原則として兵役義務が課せられているが、超正統派の人々は従来、兵役が免除されてきた。
しかし、高い出生率により、超正統派の人口が年々増加傾向にあることから、超正統派の「特権」に対する不満の声も高まっている。2014年3月にイスラエル国会は、超正統派の人々に対して、2017年から兵役を段階的に課していく法案を可決した。超正統派はこの法案に反対の立場をとっており、大規模な反対デモも行われた。
超正統派 (ユダヤ教)
(超正統派 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/29 19:26 UTC 版)
超正統派、ハレーディー(ム)(חֲרֵדִים Haredi または Charedi Judaism, ultra-Orthodox Judaism)とは、ユダヤ教の宗派の一部。ユダヤ教正統派の中でも、特に東部ヨーロッパに由来する伝統的な形態とその人々に対する通俗的な呼称。超正統派(ウルトラオーソドックス)は教義や戒律を厳格に守り、そのために自らをある程度隔離して生活している様々な派閥を指す[1][2]。ヘブライ語では、単数形は「ハレーディー」であり、複数形は「ハレーディーム」(意味は「神を畏れる人」)である。ユダヤ教の最右派。信仰上の理由から出生率が高い(男女6.9)ため、イスラエル国内で信者数が増加している[3]。
- 1 超正統派 (ユダヤ教)とは
- 2 超正統派 (ユダヤ教)の概要
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