資産と事業の売却
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 03:08 UTC 版)
「パンアメリカン航空」の記事における「資産と事業の売却」の解説
従業員の賃金形態の健全化による赤字体質の改善は組合の反対で全く進まず、その上に度重なる事故などにより経営は急速に悪化。1971年のCOO兼社長就任以降、ボーイング747SPによる超長距離路線の開拓や、ナショナル航空の買収をはじめとする積極的な事業拡大を先導したウィリアム・T・シーウェルCEOが、ナショナル航空の買収からわずか10か月後の1981年8月に、これらの事業拡大の責任を取り辞任した。 同年9月には、ブラニフ航空やエア・フロリダCEOを歴任した経験を買われ、新たにCEOに就任したC・エドワード・アッカーの元で、ニューヨークの本社ビル「パンナムビル」を4億ドルでメトロポリタン・ライフ生命保険に売却した他、インターコンチネンタルホテルチェーンをグランド・メトロポリタングループに売却するなど、本業に直接関係のない資産、事業の売却を進め、この資金を元手に本業に集中することで経営状況の回復を狙った。 しかし、経営状況のさらなる悪化と路線縮小、それに反比例した組合活動の先鋭化は進み、1982年には、高度成長期と1964年の海外旅行自由化以降急成長を続ける日本のフラッグ・キャリアである日本航空に、国際航空運送協会(IATA)の統計による旅客・貨物輸送実績世界一の座をついに開け渡した。また同年には東京発ホノルル線で爆破事件が起きている。
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