象徴化と目的
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 15:26 UTC 版)
「アッシュル・ナツィルパル2世」の記事における「象徴化と目的」の解説
これらのレリーフの図像は前870年代に一定程度、標準化された。レリーフが欠けたものも含めて、これらの石板には基本の碑文(the Standard Inscription)と呼ばれる文書が刻まれた。この文書においては、アッシュル・ナツィルパル2世の様々な名前と称号、彼と神々の関係が書かれているほか、彼の軍事的征服を要約して記してある。また、この文書では、カルフと宮殿そのものの創建についても説明している。レリーフが施された石板の内容は、アッシュル・ナツィルパル2世の王権イデオロギーの描写で構成されている。このイデオロギーはアッシュル・ナツィルパル2世の軍事的成功、彼の神々への奉仕、この神々が与える庇護、アッシリアの繁栄という、主に4つのテーマに分類できる。人間たちと動物たちはともに、とりわけ解剖学的に深い関心をもって描かれている。王による狩猟のシーンは、ニムルドのレリーフの中でも最も良く知られているジャンルの1つであり、特にアッシュル・ナツィルパル2世の獅子狩りが頻繁に描かれている。これらはまた、多くの場面において人間と動物の関係について関心を持って作られている。いくつかの王の絵は、動物と人間を組み合わせた超自然的な生物と共に描かれている。これら全ての、魔を祓う図像は宮殿の出入口の両脇を飾ってもおり、人間と動物の合成獣であった。これら魔除けの人物描写の仕方には神性を示す角冠を身に着けた有翼の人物、ロゼッタ文様のあるヘッドバンドを身に着けた有翼の人物、鳥の頭を持つ有翼の人物という、主に3種類のものがあった。
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