識別マーク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 09:37 UTC 版)
D券以降の日本銀行券では、視覚障害者が触覚で容易に券種を識別できるように識別マークが施されている。 二千円券以外のD券では、透かしにより各券の表面から見て左下隅に施されており、D一万円券は点字の「う」を模した「丸印が横に2つ」、D五千円券は点字の「い」を模した「丸印が縦に2つ」、D千円券は点字の「あ」を模した「丸印が1つ」となっている。 D二千円券およびE券では、深凹版印刷により左下と右下の両隅に施されており、D二千円券は点字の「に」を模した「丸印が縦に3つ」、E一万円券は「左下隅L字・右下隅逆L字」、E五千円券は「八角形」、E千円券は「横棒」となっている。2024年度(令和6年度)発行予定の改刷券でも深凹版印刷により施される予定だが、斜線の連続模様の印刷位置を券種ごとに変える方式(一万円券は左右隅、五千円券は上下隅、千円券は右上隅・左下隅)となる予定である。 この他、表面に貼付されたホログラムの表層はその他の印刷面と触感が異なる透明層で覆われていることから、こちらも触覚で券種を識別する際に使用される。2014年(平成26年)5月12日以降発行のE五千円券は、券種の識別性の向上のためにE一万円券(楕円状)と異なる形状(角丸四角状)の透明層に変更されており、この方法でも券種の識別が可能となった。2024年度(令和6年度)発行予定の改刷券でも、券種ごとにホログラムの位置を変えるなどして識別可能なように設計されている。 券種識別マークホログラム(透明層の形状・タイプ)表面から見た位置形状方式位置形状兌換銀券兌換券不換紙幣 C号券以前の全券種 (なし) (なし) (なし) (なし) (なし) 不換紙幣(戦後発行) D一万円券 左下隅 丸印が横に2つ 透かし (なし) (なし) D五千円券 左下隅 丸印が縦に2つ 透かし (なし) (なし) D千円券 左下隅 丸印が1つ 透かし (なし) (なし) D二千円券 左右下両隅 丸印が縦に3つ 深凹版印刷 (なし) (なし) E一万円券 左右下両隅 左下隅L字右下隅逆L字 深凹版印刷 表面左下 楕円形のパッチタイプ E五千円券 左右下両隅 八角形 深凹版印刷 表面左下 楕円形のパッチタイプ 角丸四角形のパッチタイプ E千円券 左右下両隅 横棒 深凹版印刷 (なし) (なし) 新一万円券(2024年度(令和6年度)発行予定) 左右隅 斜線の連続模様 深凹版印刷 表面左側端寄り ストライプタイプ 新五千円券(2024年度(令和6年度)発行予定) 上下隅 斜線の連続模様 深凹版印刷 表面左側中央寄り ストライプタイプ 新千円券(2024年度(令和6年度)発行予定) 右上隅・左下隅 斜線の連続模様 深凹版印刷 表面左下 パッチタイプ
※この「識別マーク」の解説は、「日本銀行券」の解説の一部です。
「識別マーク」を含む「日本銀行券」の記事については、「日本銀行券」の概要を参照ください。
識別マークと同じ種類の言葉
Weblioに収録されているすべての辞書から識別マークを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書から識別マークを検索
- 識別マークのページへのリンク