語義と語源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 08:32 UTC 版)
「ハイジャック」とは、輸送中の貨物や輸送機関そのもののを強奪したり乗っ取ったりする行為を指す。狭義では特に航空機に対して用いられる。航空機におけるハイジャックとは、乗客や乗員らが不法に航空機を奪取したりその運航を支配したりする行為であり、これらの未遂や加担行為も含まれる。ハイジャックを行う手段としては、武器や暴力などによる脅迫、あるいは威嚇や詐術などが挙げられる。 ハイジャックの元来の意味は、乗り物そのものや運送貨物を強奪することであり、特に禁酒法が施行されていた1920年代のアメリカ合衆国で、密造酒を輸送するトラックや船舶から積荷を強奪する行為を指した。「hijack(ing)」の語源については、『オックスフォード英語辞典』では不詳としているが、以下のような説が挙げられている。 強盗が運転手に「Hi, Jack!(よお、あんた)」と声をかけて拳銃を突きつけたことに由来するという説。 「公道に出没する追い剥ぎ」を意味する「ハイウェイマン(highwayman)」と「携帯用照明で狩りをする人」を意味する「jacklighter」とを合成した「ハイジャッカー(hijacker)」という言葉が生まれ、その逆成とする説。近似するものとして「highway(公道)」と「jacker(強盗)」の合成とする説もある。 強盗が被害者を脅す文句「Stick 'em up high, Jack.(手を高く上げろ)」に由来するという説。 このように「ハイジャック」は英語由来の言葉であり、ハイジャック行為を指す動詞形を「hijack」、ハイジャックの名詞形を「hijacking」、ハイジャック犯を「hijacker」と呼ぶ。特に航空機乗っ取りに対しては「aircraft hijacking」や「air(craft) piracy」と表現することがあるほか、「スカイジャック(skyjack、skyjacking」とも言う。日本の法律用語では「航空機強取」や「航空機不法奪取」と言う。
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