試製普通実包X弾/Y弾
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 16:33 UTC 版)
「三八年式実包」の記事における「試製普通実包X弾/Y弾」の解説
口径7.7mmのX弾については「九九式普通実包#試製X弾」を参照 人馬に命中した際に被甲が破砕してより大きな効果を示すよう企図した弾丸を使用する弾薬。 1940年(昭和15年)2月、富津射場において第一回試験が行われた。X弾は弾身先端部にアルミニウム第一号~第四号を使用した弾丸であった。一方Y弾は被甲の材質を黄銅(銅85%、亜鉛15%)製とし、かつ厚さが均一な圧拡作用をもたない被甲に変更したもので、さらに弾身先端部に空間を設けた弾丸であった。その他は三八式実包とほぼ同じであった。試験ではX弾およびY弾に加え、弾頭に複数の溝を設けたものや弾丸の先端を切り落とした形状のもの等複数種の派生型が用意された。試験の結果、X弾の効果は従来の三八式実包とほとんど変わらなかったが、Y弾(特に弾丸先端部に3条の横溝を施した「Y弾イ号」)はよく割れ、弾頭空間部に充填する化学薬品の研究が検討された。 1941年(昭和16年)3月の第二回試験以降は口径7.7mmに変更され、同年7月の第三回試験、1942年(昭和17年)3月の第四回試験まで研究は続行されたが、完成には及ばなかった。。
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