西欧における「マルクス・ルネッサンス」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/29 17:22 UTC 版)
「マルクス主義」の記事における「西欧における「マルクス・ルネッサンス」」の解説
詳細は「西洋マルクス主義(英語版)」、「フランクフルト学派」、「構造主義的マルクス主義」、および「分析的マルクス主義」を参照 ソ連型のマルクス主義(マルクス・レーニン主義、その後継としてのスターリン主義)に対して、西欧のマルクス主義者は異論や批判的立場を持つ者も少なくなかったが、最初に西欧型のマルクス主義を提示したのは哲学者のルカーチ・ジェルジとカール・コルシュだった。 ルカーチはソ連型マルクス主義(マルクス=レーニン主義)に転向したが、ドイツのフランクフルト学派と呼ばれるマルクス主義者たちは、テオドール・アドルノやマックス・ホルクハイマーを筆頭に、ソ連型マルクス主義のような権威主義に対する徹底した批判を展開し、西欧のモダニズムと深く結びついた「批判理論」と呼ばれる新しいマルクス主義を展開し、1960年代の学生運動やポストモダニズムなどの現代思想に対しても深い影響力を見せている。 またルイ・アルチュセールのように構造主義的にマルクス主義をとらえ直す構造主義的マルクス主義、弁証法的唯物論のような哲学的な概念を前提とせず科学としての経済学に依拠して、資本主義を数理的に分析する分析的マルクス主義などもある。 また、多くの哲学者や思想家、経済学者がマルクス主義について言及し考察している。全般的に旧来いわれていたマルクス主義の教条に囚われることなく多様な時には対立も含む諸理論を包み込んで進行している。 上記のような状況の下で、いままで諸潮流の対立もあり編纂する事が出来なかった決定的なマルクス・エンゲルスの全集を作ろうという「新MEGA」プロジェクトが進行中である。
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