落石事故とその状況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 16:46 UTC 版)
津山線では山間部を走行するため、落石が多く発生しており警戒が行われている。 2005年2月26日には玉柏駅 - 牧山駅間で落石が発生し、キハ40形1両で運転されていた回送列車が衝突する列車脱線事故が発生した(運転士1名が負傷)。同年3月14日に運転を再開したが、2006年11月19日には同一区間の別の箇所でも落石が発生し、変形した線路に津山発岡山行きが通過して脱線する列車脱線事故(津山線列車脱線事故)が発生した(乗客25名が負傷)。再び落石の可能性があることから、発生源の岩石などに処置を施すとともに、ワイヤーネット・落石防止柵および落石検知装置が設置されたが、同区間のほかの落石が発生する可能性がある場所にも落石検知装置が設置され、2007年3月18日に運転を再開した。 2006年に起きた脱線事故の場所では、並行する県道に落石によって道路の陥没が脱線事故の約1時間前に発見されていた。県道は警察が現場を確認して通行止めにしていたが、JR西日本には伝わっておらず、落石などの災害時には、道路と鉄道が近接する区間では落石などによって災害が発生した場合は、道路管理者・鉄道事業者に対して必要に応じて速やかに情報を提供するよう通達が通知されている。 なお、2005年に起きた脱線事故では、JR西日本が落石した斜面一部を所有する岡山市に対し、土地所有者には土砂の撤去と崩落防止の義務があるとして、復旧費用の一部である2889万円の負担を求めた裁判が行われ、岡山地方裁判所は岡山市に2611万円の支払いを命令した。岡山市はこの判決を不服として控訴をしていたが、岡山市がJR西日本に対して1400万円を支払うことで和解が成立した。
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