芯の組成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 07:06 UTC 版)
材料を成型して焼く焼成芯と、材料を油成分などで固める非焼成芯がある。 粘土芯 粘土芯は焼成芯の一種で、鉛筆の芯と同じ組成である。顔料の黒鉛に結合剤の粘土、水を混合してよく練り、約1000℃で焼いた後、油に浸して作る。硬度は、粘土と黒鉛の割合で調整する。 柔らかくて折れやすいため、直径は最低でも1mmは必要であり、長さは最大でも30mm程度のものまでしか実用化されず、現在ではより細くて折れにくいポリマー芯が主に使われている。 ポリマー芯 ポリマー芯(ハイポリマー芯)は焼成芯の一種で、結合剤として粘土の替わりにプラスチックのような高分子有機化合物(ポリマー)を使用し、黒鉛とよく練り合わせて約1000℃で焼き、油に浸して作る。1960年に大日本文具(現ぺんてる)によって実用化され、1mm未満の直径も同年に同社によって最初に0.9mmの直径の芯が実用化された。 焼成中に有機物の結合剤が分解して炭化するため、焼き上がった芯全体が炭素の塊となる。なめらかで強度が高く色が濃いという理想的な特徴を持つ。この強度の向上によって細い芯を作れるようになり、2015年現在、0.2mmのものまで実用化されている。 色芯 色鉛筆のように、色の着いた芯もある。顔料をワックスなどの油成分で固めた非焼成芯と、鉱物を焼き固めて作った白い芯にインクを染み込ませて作る焼成芯の2種類がある。
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