興国寺 (和歌山県由良町)とは? わかりやすく解説

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興国寺 (和歌山県由良町)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/29 09:04 UTC 版)

興国寺

興国寺本堂
所在地 和歌山県日高郡由良町門前801
位置 北緯33度58分37.3秒 東経135度7分30.9秒 / 北緯33.977028度 東経135.125250度 / 33.977028; 135.125250座標: 北緯33度58分37.3秒 東経135度7分30.9秒 / 北緯33.977028度 東経135.125250度 / 33.977028; 135.125250
山号 鷲峰山
宗派 臨済宗妙心寺派
本尊 釈迦如来
創建年 安貞元年(1227年
開山 心地覚心法燈国師
開基 葛山景倫(願性)
別称 西方寺
札所等 紀伊之国十三仏霊場第8番
文化財 木造法燈国師坐像、絹本著色法燈国師像、紙本墨書誓度院規式(重要文化財)
法人番号 1170005004490
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興国寺(こうこくじ)は、和歌山県日高郡由良町にある臨済宗妙心寺派寺院。山号は鷲峰山(しゅうほうざん)。本尊は釈迦如来

歴史

安貞元年(1227年)、高野山金剛三昧院の願生(俗名・葛山景倫)が主君であった源実朝の菩提を弔うために創建したもので、創建時は真言宗寺院で西方寺と称していた。葛山景倫は承久元年(1219年)、実朝の暗殺を機に出家。実朝の生母・北条政子は願生の忠誠心に報い、願生を西方寺のある由良荘の地頭に任命した[1][2]

願生は親交のあった心地覚心(法燈国師)から帰国すると、正嘉2年(1258年)に西方寺の住職に迎えて開山とした。その後、後醍醐天皇より寺号興国寺を賜ったという。覚心は、普化尺八を奏する居士4名を宋から連れ帰り、興国寺に住まわせたので、以後当寺は普化尺八の本山的な役割を持つようになった。その弟子の一人、虚竹禅師(寄竹)が尺八の元祖といわれている[3]

また、熊野伊勢地方への布教を積極的に行った。宋で習得した金山寺味噌の製法が弟子から人々に伝わり、やがて醤油が誕生するきっかけとなった[4]

天正13年(1585年)、羽柴秀吉紀州征伐によって伽藍の大部分を焼失したが、慶長6年(1601年)に紀州藩主・浅野幸長によって再興された[3]

昭和31年(1956年)、臨済宗妙心寺派から独立し臨済宗法燈派大本山になったが、昭和61年(1986年)に妙心寺派に復帰した。

地元では、由良開山(ゆら・かいさん)と呼ばれ、親しまれている。

伽藍

  • 本堂(1797年再建[5]
  • 天狗堂
  • 大門
  • 山門
  • 鐘楼
  • 尺八道場
  • 禅堂
  • 位牌堂
  • 開山堂
  • 書院
  • 庫裏

文化財

重要文化財(国指定)

  • 灯籠焼

天然記念物(国指定)

札所

交通

周辺情報

脚注

  1. ^ 『日本歴史地名大系 和歌山県の地名』、pp.525 - 527
  2. ^ (谷口、2004)pp.25 - 26
  3. ^ a b 『日本歴史地名大系 和歌山県の地名』、pp.526 - 527
  4. ^ 湯浅醤油の歴史”. 湯浅醤油有限会社. 2013年6月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月6日閲覧。
  5. ^ 土曜日は古寺であるこう[出典無効]

参考文献


関連項目




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