緩和医療の実際
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 02:54 UTC 版)
かつては医療の現場では、医療としての意識・治療行為が少なかった(欠如していた)が、現在では次第に、ターミナルケアに限らず、診断の初期から重視すべきであるとされる(がん対策基本法)。緩和医療は、診断の時にはじまり、根治治療、保存的治療、症状緩和治療へと治療目的が推移するごとに、段階をへてゆくに従って緩和ケアの役割を意識的に大きくしてゆくことが推奨されている。適切なケアを行うために、緩和ケアでは患者の治療の目的が何かを正しく把握する要請が高い。 具体的な処置としては、 告知時の精神的ケアや予後の説明のタイミングの見極め 治療方針の選択や治療の場の選択への情報の提供、患者の意思決定の支援 疼痛マネジメント(痛みの性質や程度を把握する)に始まる疼痛管理 保清ケアや褥瘡予防 胸水や腹水のコントロール 経口栄養摂取困難時の栄養管理 蘇生措置拒否(DNR : Do Not Resuscitate, 終末期医療に於いて心肺停止状態になった時蘇生措置を行わないこと )をするか否かの確認などの臨死期の措置 臨死期、死後の家族の悲嘆への配慮 があげられる。 このように、患者や家族が持つ苦痛を緩和することで、患者のQOLを最大限高めることを目指す。
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