結婚差別
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 09:24 UTC 版)
部落出身者と結婚すると血縁関係が生ずるため、「自分の家系(息子、娘)の血が穢(けが)れるから」と反対する家族(親戚なども)が多くいた。内密に身元調査や聞き合わせを行い、部落出身者と分かると結婚を許さない例や、好きな人と一緒になることに妨げがあった。そのため部落民は部落民同士で結婚することや、仮に部落外の人と結婚できたとしても、それは親族の祝福がない駆け落ちであるなどのことが多かった。 また結婚差別に遭い、自ら命を絶つ者も多くいた。今でも、結婚に反対する傾向は少なからずあり、露骨に反対する場合・それ以外の理由に託けて反対する場合の両方がある。この問題があるため、探偵業の業務の適正化に関する法律の成立後は、どの探偵業者も『差別につながる身元調査はしません』と広告(タウンページ)や契約書に注記している。 なお、部落民による結婚差別もあったことを畑道雄が報告している。それによると、神戸市の部落の娘に部落外の会社員が求婚したところ、娘の親が会社員の血統の調査をおこない、「もし男が同じ穢多の生まれなら喜んで娘を嫁がせるが、そうでなければ断る」との理由で破談になったという。
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