紙の発明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 16:24 UTC 版)
紙は後漢の蔡倫が元興元年(105年)に創製したという。『後漢書』巻78・宦者列伝第68の蔡倫伝に、「(前略)古来より書契の多くは竹簡に書かれ、縑帛 を用いたものを紙といったが、縑帛は高価で、竹簡は重く、ともに不便であった。蔡倫の造意は、樹膚・麻くず・ぼろきれ・魚網を使って紙にすることで、元興元年にこの製紙法を奏上した。和帝はその成果を褒め、これより広く用いられるようになり、天下の人々は“蔡侯紙”(さいこうし)と称した。」と記している。 この発明は世界における紙の創製で、その後、ヨーロッパに伝わって西洋紙になり、日本に伝わって和紙になった。この発明が文化の進展はもとより、書道界に利便を与え、書写の進歩向上を助長し、後漢に数多くの能書家を輩出した。ただし、蔡倫は本当の紙の発明者ではなく、古くからあった技術の改良者であったことが現在では認められている。
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