純然たる舶来品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 02:52 UTC 版)
日本には奈良時代に鑑真によって伝えられたとされている。唐において精糖技術が伝播する以前は、砂糖はシロップ状の糖蜜の形で使用されていた。唐の太宗の時代に西方から精糖技術が伝来すると、持ち運びが簡便になった。当初は輸入でしかもたらされない貴重品であり医薬品として扱われていた。 平安時代後期には本草和名に見られるようにある程度製糖の知識も普及し、お菓子や贈答品の一種として扱われた。室町時代には幾つもの文献に砂糖羊羹、砂糖饅頭、砂糖飴、砂糖餅といった砂糖を使った和菓子が見られるようになってくる。名に「砂糖」と付くことからも、調味料としての砂糖は当時としては珍しい物だということがわかる。狂言『附子』の中でも珍重されている。日明貿易も海禁政策の影響を免れなかった。 やがて戦国時代に南蛮貿易が開始されると宣教師たちによって金平糖がもちこまれ、さらにアジアから砂糖の輸入がさかんになり、徐々に砂糖の消費量は増大していく。
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